家売る時、何から始める?無料査定から引越しまでの流れ

— はじめての不動産売却でも安心して進めるための基本ガイド —



家を売ることは、多くの人にとって人生の中でも数回あるかないかの大きな出来事です。住み慣れた家を手放す決断には、さまざまな思いや事情があるでしょう。住み替え、相続、転勤、ライフスタイルの変化など、理由は人それぞれですが、いざ「家を売ろう」と考えたとき、多くの人がまず疑問に思うのが「何から始めればいいのか」という点です。

不動産売却は、単純に家を売り出せば終わるものではありません。査定、媒介契約、販売活動、契約、引渡し、そして引越しまで、いくつもの段階を経て進んでいきます。それぞれの流れを理解しておくことで、余計な不安を感じることなく、落ち着いて売却を進めることができます。

ここでは、家を売ると決めたときから引越しまでの一般的な流れについて、順を追って詳しく解説します。



家を売ると決めたときにまず考えること

家を売却する前に、まず整理しておきたいのが「なぜ売るのか」という目的です。住み替えのためなのか、相続した家を整理するためなのか、資産整理の一環なのかによって、売却のスケジュールや優先順位が変わってくる場合があります。

例えば、新しい住まいを購入する予定がある場合には、売却と購入のタイミングを調整する必要があります。また、急いで現金化したいケースでは、販売価格の設定や販売方法も変わってくることがあります。

さらに、住宅ローンが残っている場合は、残債額も確認しておく必要があります。売却価格でローンを完済できるのかどうかによって、売却の進め方が変わることもあるためです。金融機関から現在のローン残高証明を取り寄せておくと、今後の計画を立てやすくなります。



不動産会社による無料査定

家の売却を具体的に考え始めたら、次のステップは不動産会社に査定を依頼することです。査定とは、その家が現在の市場でどれくらいの価格で売れる可能性があるのかを調べることです。

査定には大きく分けて二つの方法があります。一つは「簡易査定」と呼ばれるもので、周辺の取引事例や土地の相場などをもとに、おおよその価格を算出する方法です。もう一つは「訪問査定」で、実際に不動産会社の担当者が現地を確認し、建物の状態や立地条件、日当たり、周辺環境などを詳しく見たうえで価格を判断します。

訪問査定では、建物の築年数やリフォーム履歴、土地の形状、道路との接し方など、さまざまな要素が確認されます。これらの情報を総合的に判断して、売り出し価格の目安が提示されます。

査定価格は「必ずその価格で売れる」というものではなく、あくまで市場状況を踏まえた参考価格です。実際の売却価格は、売主の希望や市場の反応によって調整されていくことになります。



売り出し価格を決める

査定結果をもとに、実際にいくらで売り出すのかを決めます。この価格設定は、不動産売却の中でも非常に重要なポイントです。

価格が高すぎると買い手が現れにくくなり、売却までの期間が長くなってしまう可能性があります。一方で、低すぎると早く売れる可能性はありますが、本来得られるはずだった利益を逃してしまうことになります。

周辺の取引事例や現在販売中の物件の価格なども参考にしながら、市場に合った価格を設定することが大切です。また、売却を急いでいるのか、それとも時間をかけてでも希望価格で売りたいのかといった売主の事情も、価格設定に大きく関わってきます。



媒介契約を結ぶ

売却を不動産会社に依頼する場合には、「媒介契約」という契約を結びます。媒介契約とは、不動産会社が売却活動を行うための正式な取り決めです。

媒介契約にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。契約の内容によって、不動産会社の販売活動の範囲や、売主が他の会社にも依頼できるかどうかが変わります。

契約を結ぶ際には、販売方法や広告の内容、販売期間の目安などについても確認しておくと安心です。不動産会社は、物件情報を不動産ポータルサイトに掲載したり、購入希望者へ紹介したりしながら、買い手を探していきます。



販売活動の開始

媒介契約を結ぶと、いよいよ販売活動が始まります。物件情報は、不動産会社のホームページやポータルサイトなどに掲載され、多くの購入希望者に向けて公開されます。

購入を検討している人が現れると、実際に家を見学する「内覧」が行われます。内覧は購入判断に大きく影響するため、室内をできるだけ整理整頓しておくことが大切です。

特別なリフォームをする必要はありませんが、清掃や片付けをしておくだけでも印象は大きく変わります。明るく清潔感のある状態を保つことで、購入希望者が住んだときのイメージをしやすくなります。



購入申込みと条件交渉

内覧を経て購入希望者が現れると、「購入申込み」が入ります。これは、購入希望者が「この価格で購入したい」という意思を示すものです。

ただし、この段階ではまだ正式な契約ではありません。価格の調整や引渡し時期、設備の取り扱いなど、さまざまな条件について交渉が行われることがあります。

売主としては、希望条件と照らし合わせながら、納得できる形で条件を整理していくことが大切です。不動産会社が間に入って調整を行うため、疑問点があればその都度確認するとよいでしょう。



売買契約の締結

条件がまとまると、いよいよ売買契約を結びます。契約の前には、物件の内容や契約条件について詳しく説明が行われます。

契約書には、売買価格や引渡し日、手付金の金額、契約解除に関する取り決めなどが記載されています。内容をしっかり確認し、理解したうえで署名・押印を行います。

契約が成立すると、一般的には買主から手付金が支払われます。これにより、売却の手続きは正式に進んでいくことになります。



引渡し準備と引越し

契約後は、引渡しに向けた準備を進めます。住宅ローンが残っている場合は、金融機関との手続きも必要になります。また、住所変更や公共料金の手続きなど、引越しに関わる準備も進めていきます。

引渡しの日には、残代金の受け取りと同時に、所有権移転の手続きが行われます。司法書士が立ち会い、登記の手続きが進められるのが一般的です。

鍵の引渡しが完了すると、正式に家の所有者は買主へと移ります。これで不動産売却の一連の流れは完了となります。



家の売却は計画的に進めることが大切

家の売却は、査定から引渡しまで数か月かかることも珍しくありません。市場の状況や物件の条件によっては、さらに時間がかかる場合もあります。

そのため、売却を考え始めたら、できるだけ早い段階で情報収集を始めることが重要です。売却の流れを理解しておくことで、無理のないスケジュールを立てることができます。

また、不動産売却には専門的な知識が関わる場面も多くあります。信頼できる不動産会社と相談しながら進めることで、安心して売却を進めることができるでしょう。

家を売るという決断は大きなものですが、流れを知っておくことで、一つひとつの手続きを落ち着いて進めることができます。売却の第一歩は、現在の家の価値を知ることから始まります。そこから少しずつ準備を進めていくことで、納得のいく売却につながっていくのです。

 

ひがの製菓株式会社 不動産部


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小林信彦

部署:不動産部

資格:宅地建物取引主任者 二級建築士

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