相続後に放置した空き家が危険?早めの不動産相談を

― 筑西市で相続した空き家を“放置しないため”の正しい知識と対策 ―



相続によって突然手に入る「空き家」。
しかし、その空き家をどう扱うか分からないまま時間だけが過ぎてしまう――そんなケースが筑西市でも年々増えています。
かつては「とりあえずそのままにしておけば大丈夫」と考える人も多かったのですが、現在では放置された空き家が重大なリスクや法的問題を引き起こす可能性があります。

ひがの製菓(株)不動産部では、筑西市内の相続不動産に関する相談を日々お受けしていますが、「気づいたときには手遅れだった」というケースも少なくありません。
この記事では、相続後に空き家を放置すると何が起こるのか、どんな対応が必要なのか、そして不動産会社に相談するタイミングと注意点を、詳しく解説します。



空き家の放置がもたらす「4つのリスク」

まず理解しておくべきなのは、「空き家を放置すること」が法律上も社会的にも問題視されている点です。放置すればするほど、所有者には経済的負担・法的責任・社会的評価の低下といった重いリスクがのしかかります。以下の4点が代表的なものです。

1. 建物の劣化と倒壊リスク

人が住まなくなった家は、想像以上の速さで傷みます。
筑西市のように湿度が高く、夏場は暑く冬は冷え込む地域では、結露やカビ、シロアリ被害が加速度的に進行します。
数年も経つと、屋根の崩落や外壁の剥離など、通行人に危険を及ぼすレベルの劣化が起きることもあります。

もし空き家が倒壊したり部材が落下して他人に損害を与えた場合、所有者(相続人)が賠償責任を負うことになります。
「誰も住んでいないから関係ない」と思っていると、思わぬ損害賠償請求を受ける可能性があります。



2. 雑草・害虫・不法投棄などの環境悪化

人の手が入らない土地はすぐに荒れます。
草木が伸び放題になると景観を損ねるだけでなく、害虫・害獣の発生源にもなります。筑西市では特に、空き家周辺にハチや野良猫が集まるなどの苦情が自治体に寄せられることがあります。

さらに、空き家は不法投棄の温床になりがちです。古い家の敷地がごみ捨て場のようになってしまうと、撤去にも費用がかかります。
「たった数年放置しただけで、庭がごみの山になっていた」ということも珍しくありません。



3. 「特定空家」に指定される可能性

2015年に施行された「空家等対策特別措置法」により、自治体は危険な空き家を**「特定空家」**として指定できるようになりました。

筑西市でもこの法律に基づき、老朽化が著しい空き家や衛生・防災上問題のある建物に対して指導・勧告が行われています。
「特定空家」に指定されると、次のような措置が取られる可能性があります。

  • 行政からの指導・助言・勧告
  • 勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例が適用除外(税金が最大6倍に跳ね上がる)
  • 命令違反の場合、行政代執行による強制解体(費用は所有者負担)

つまり、「放置しておくだけで税金負担が増える」「強制的に取り壊されてしまう」こともあり得るのです。



4. 相続人同士のトラブル

相続した空き家が複数人の共有名義になっている場合、意思統一が取れず問題が長期化することもあります。
「誰が管理するのか」「売るのか貸すのか」「解体費用をどう分担するのか」などで揉めることが多く、結果的に誰も手を付けられないまま時間だけが経過します。

共有者の一人が管理放棄しても、他の相続人が責任を問われる可能性もあるため、早めに話し合いと方向性の整理が必要です。



筑西市における空き家の現状と社会的背景

筑西市は、県西地域の中核都市でありながら、人口減少と高齢化の進行が著しい地域のひとつです。
かつて農家住宅や商店兼住宅として建てられた家が代替わりを経て空き家になるケースが急増しています。

特に次のような特徴があります。

  • 40年以上の木造住宅が多く、老朽化が進行している
  • 相続人が市外・県外に住んでおり、管理が行き届かない
  • 農地転用や境界未確定地が多く、売却が難しいケースがある
  • 市街地周辺でも空き家率が高く、治安・景観面での問題が顕在化

筑西市役所も空き家バンク制度や相談窓口を設けて対応していますが、個別の相続・売却判断は所有者の責任です。
行政は助言はしてくれますが、代わりに売ってくれるわけではありません。
だからこそ、「放置しない・動き出す」ことが、相続後の第一歩になるのです。



相続した空き家、まず何から始めるべきか?

空き家を相続したら、感情的な問題を脇に置いてでも、現状の把握と法的整理を早めに行いましょう。
以下のステップを順に進めることで、適切な対応が見えてきます。

1. 相続登記を完了させる

まずは名義を確定させること。
2024
年から相続登記が義務化されており、登記を怠ると過料の対象になる可能性もあります。
「誰の名義かわからない」「親のままになっている」状態では、売却も管理もできません。

2. 建物の状態を確認する

実際に現地を確認し、建物が再利用できるのか、それとも老朽化して解体が必要なのかを判断します。
専門業者に依頼して簡易調査を行うのも良い方法です。
雨漏り・傾き・基礎のひび割れなどがある場合、放置すると修繕費が膨らみます。

3. 固定資産税・都市計画税を確認する

相続した時点から所有者としての納税義務が発生します。
評価額や課税明細を確認し、今後どのくらい維持コストがかかるかを把握しましょう。
先述の通り、特定空家に指定されると税額が跳ね上がるため、注意が必要です。

4. 相続人同士の意思を統一する

兄弟や親族での共有名義であれば、早い段階で「この空き家をどうするか」を話し合っておくこと。
売却・賃貸・解体・保有といった方向性を決めるための合意形成が大切です。
不動産会社に相談する前に、ある程度の方針をまとめておくとスムーズです。

5. 専門家に相談する

登記や税金、売却など複雑な要素が絡むため、司法書士・税理士・不動産会社などの専門家と連携して進めるのが理想です。
特に筑西市のように地域特有の土地慣行が残るエリアでは、地元の実情に詳しい不動産会社に相談することでトラブルを避けられます。



放置する前に知っておきたい「3つの選択肢」

空き家を処分する手段はいくつかあります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、「放置」だけは避けましょう。

売却する

最も現実的かつ確実な選択肢です。
老朽化していても、土地としての価値がある場合は売却が可能です。
更地にして売る方法もあれば、建物付きで「現況渡し」として売る方法もあります。
最近では「空き家買取専門」の業者も増えています。

ただし、古家付きのまま売る場合は、買主が解体費用を見込んで価格交渉してくるため、
事前に概算の解体見積もりを取っておくことをおすすめします。



賃貸として活用する

リフォームやリノベーションを施し、賃貸住宅やテナントとして再利用する方法もあります。
ただし、古い家は耐震性や水回り設備が課題となることが多く、
初期費用がかかるため、費用対効果をしっかりシミュレーションする必要があります。
空き家バンクを活用することで、移住希望者や古民家再生に関心のある層にアプローチできる場合もあります。



解体して更地にする

建物が老朽化しており再利用が難しい場合、解体して更地にするのも有効な選択肢です。
解体後は土地として売却できるほか、駐車場や家庭菜園として活用することも可能です。

ただし、更地にすると固定資産税の優遇が外れるため、
「解体=維持コストが上がる」ことを理解したうえで判断しましょう。



不動産会社に相談するタイミングとその重要性

「まだ売ると決めたわけではないから
「家族と話し合いがまとまっていないから

そう考えて相談を先延ばしにする方も多いですが、実はそれこそが最も危険です。
早めに不動産会社に相談することで、次のようなメリットがあります。

  • 相場や税金の基礎知識を得られる
  • 売却・賃貸・保有のどれが得策か判断できる
  • 管理方法や解体費用の目安が分かる
  • 将来トラブルになりそうなリスクを早期に発見できる

筑西市のように地域密着型の市場では、土地の形状や接道条件、近隣環境の影響が価格に直結します。
インターネットの全国平均価格とは違う、実際の地域相場を知ることが非常に重要です。



放置してしまった空き家の「後始末」は高くつく

もし、すでに数年間放置してしまった場合、リスクは倍増しています。
屋根や外壁の損傷、雨漏りによる内部腐食、草木の繁茂などが進行している場合、
売るにも解体するにも大きな費用が発生します。

また、長期間放置すると、建物内に残った家具や生活用品の残置物撤去費用も高額化します。
状態によっては、1軒あたり数十万円以上かかることも珍しくありません。

つまり、「何もしない期間」が長ければ長いほど、最終的な出費は大きくなるのです。
早めの相談・早めの決断が、無駄な費用を抑える最大のポイントです。



まとめ「相続=スタート」放置せず、まず一歩を

相続後の空き家は、「時間をかければ落ち着く問題」ではありません。
むしろ、時間が経つほどに老朽化・税負担・法的リスクが膨らんでいきます。

筑西市においても、放置空き家が社会問題化しており、行政も対応を強化しています。
しかし、最終的な判断と責任は所有者であるあなたにあります。

相続した空き家をどうするか――
売るにしても、貸すにしても、維持するにしても、
まずは現状を正確に把握し、信頼できる不動産会社へ早めに相談すること。

それが、家族の負担を減らし、財産を守るための最善の一歩です。



放置してしまった空き家ほど、後からの対処が難しくなります。
「まだ大丈夫」と思うその今が、最も行動すべきタイミングです。
筑西市で相続した空き家をどうするか迷ったときは、まず現状を整理し、
専門家へ早めに相談してみてください。

 

ひがの製菓株式会社 不動産部


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小林信彦

部署:不動産部

資格:宅地建物取引主任者 二級建築士

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