失敗しない!不動産売却で知っておきたい残債と査定の関係

~住宅ローンが残っている家は売れるのか?疑問と不安を解消する基礎知識~



不動産を売却しようと考えるとき、多くの方がまず気にするのが「いくらで売れるのか」という査定価格でしょう。しかし、それと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、「住宅ローンなどの残債がどれだけ残っているか」です。売却後にローンが完済できなかった場合、予想外の負担がのしかかることもあるため、事前の理解と準備が欠かせません。

今回は、筑西市で長年不動産に関わってきた「ひがの製菓(株)不動産部」が、「残債」と「査定価格」の関係についてわかりやすく解説します。特に住宅ローンを抱えたまま不動産を売却しようとしている方にとって、知っておきたい大切なポイントを、客観的な視点でお届けします。


不動産売却における「残債」とは何か?

まず、「残債」とは何かを明確にしましょう。不動産の「残債」とは、住宅ローンや借入金のうち、まだ返済し終わっていない金額のことを指します。

たとえば、マイホームを購入した際に住宅ローンを利用しており、その残りの返済額が1,000万円だったとします。この状態で家を売却する場合、売却金額から手数料などの諸経費を差し引いたうえで、残債1,000万円を一括で返済しなければならないというのが一般的なルールです。

つまり、不動産売却における第一のチェックポイントは、「売却価格費用 > 残債」になるかどうかということなのです。


査定価格と売却価格の違いに要注意

よくある誤解の一つに、「査定価格=売れる価格」という考え方があります。実際には、査定価格は目安に過ぎず、最終的に買い手がついて契約が成立するまでは価格が確定しません

さらに、売却には以下のような費用が発生します。

  • 仲介手数料(最大で売却価格の3%+6万円+税)
  • 抵当権抹消登記費用
  • 譲渡所得税(該当する場合)
  • 引っ越し費用や残置物の処分費

これらの費用を差し引いたうえで、ローンの残債が完済できなければ、自己資金で不足分を補填しなければならないケースもあります。

査定価格が2,000万円であっても、実際の売却価格が1,800万円に落ち着き、手数料や費用でさらに数十万円が差し引かれれば、手元に残る金額は1,700万円を下回ることも十分あり得るのです。


残債が売却価格を上回る場合、どうなる?

「ローンの残りが多くて、売却しても完済できそうにない」というケースも少なくありません。こうした状況では、「アンダーローン」と呼ばれ、一般的には売却が難しいとされています。

しかし、方法が全くないわけではありません。

1. 自己資金で不足分を補填する

もっともストレートな方法です。たとえば残債が1,900万円で、売却価格が1,700万円だとすると、差額200万円を自己資金で用意すれば、売却は成立します。ただし、資金に余裕がない場合は現実的ではないことも。

2. 任意売却という選択肢

金融機関と交渉し、売却価格が残債を下回ることを了承してもらう「任意売却」という手段もあります。信用情報に影響が出る場合もあるため、慎重な判断が必要ですが、支払い困難な状態にある人にとっては現実的な出口になることもあります。

3. 住み替えローンの活用

次の住居の購入と同時に、現在の住宅ローン残債も含めて新たにローンを組み直す方法です。金融機関の審査が厳しいため、利用できるかはケースバイケースです。


査定額をどう見極めるか?査定のポイントを知る

残債とのバランスを見極めるうえで、査定価格の妥当性を知ることが非常に大切です。査定価格は主に次のような要素で算出されます。

  • 立地(駅からの距離、周辺環境)
  • 土地の広さ・形状
  • 建物の築年数・状態
  • 接道状況(公道に面しているかどうか)
  • 近隣の成約事例

ただし、インターネットの「一括査定サイト」などで表示される価格は、売主にアピールするための高めの数字になっていることも多いです。そのため、過度に期待せず、複数社からの査定を比較し、現実的な価格帯を把握することが重要です。

また、筑西市のように一部のエリアで需要に差がある地域では、地域密着の不動産会社の査定が信頼性を持つことが多いです。


査定価格で売却できるとは限らない

もう一点、注意すべきなのが、「査定価格で確実に売れるわけではない」という事実です。不動産市場は日々変動しており、売り出したタイミングや広告の打ち方、周辺の売出物件の状況によっても、価格に大きく影響します。

結果的に、売却活動に数ヶ月以上かかり、「価格を下げざるを得なかった」ということも珍しくありません。こうしたリスクを踏まえて、査定価格よりも少し低めの売却価格でシミュレーションしておくと、安全性が高まります。


売却の準備段階で確認すべきこと

住宅ローン残債との関係を整理するために、売却前に必ず行っておきたい準備は以下の通りです。

  1. 現在のローン残債を確認する
    金融機関に問い合わせれば、残債額と完済時の精算額(繰り上げ返済手数料含む)を教えてもらえます。
  2. 抵当権の有無を確認する
    ほとんどの住宅ローンでは不動産に抵当権が設定されています。売却時にはこの抵当権を抹消しなければならないため、手続きが必要です。
  3. 売却にかかる諸費用を見積もる
    仲介手数料や登記費用、税金などを含めた総額を把握しておくことで、残債とのバランスが見えやすくなります。
  4. 複数社に査定を依頼する
    不動産会社によって査定方法や価格に差があるため、少なくとも23社に依頼して比較するのが望ましいです。

筑西市で売却を検討している方へ

筑西市内では、都市部とは異なり、売却までに時間がかかるケースもあります。特に地方では、住宅需要が集中しているエリアとそうでないエリアの差が大きく、期待通りの価格で売れない可能性もあるため、早めの計画と現実的な査定が必要です。

また、売却の際は地元の市場動向に詳しい業者を選ぶことが、正確な価格設定とスムーズな売却への近道になります。「ひがの製菓(株)不動産部」は、地域密着型の視点で、売主様の事情に寄り添ったご提案を行っています。無理な査定や急かすような営業は行わず、納得できる売却をお手伝いします。


最後に:不動産売却は「残債と査定のバランス」がすべて

不動産を売るという行為は、単に「物件を手放すこと」ではなく、資産と負債のバランスを見直すことでもあります。査定価格だけを見て動くのではなく、残債の存在や売却にかかる費用までを踏まえたうえで、トータルで損をしない判断をすることが大切です。

また、住宅ローンが残っている場合の売却には、手続きや金融機関との調整も含め、専門知識が必要となることが多いため、信頼できる不動産会社との連携が鍵となります。

「売れるだろう」ではなく、「売れたらどうなるか」「売ってもローンは完済できるか」までを具体的に考えること。これこそが、失敗しない不動産売却の第一歩なのです。

 

ひがの製菓株式会社 不動産部


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小林信彦

部署:不動産部

資格:宅地建物取引主任者 二級建築士

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